(3/4) 1個の単結晶氷が確保できたらTH測定の準備は完了です。この状態から0.1℃/minの冷却速度 [1]でサンプルの温度をゆっくりと下げていきます。このときAFPは単結晶氷の表面に結合して結晶成長を止める為、単結晶氷は形と大きさを保持したまま変わりません(成長停止状態)[2]。しかし、やがてある温度に達すると単結晶氷の一部から爆発的な成長(bursting growth)が起こります。このときの温度が凝固点(Tf)になります [3, 4, 5]。爆発的成長の様子を動画3にしましたのでご覧ください。なお、冷却速度や単結晶氷の大きさが変わるとTfが変わるので注意が必要です[3]。この実験ではTfが-3.61℃、Tmが-0.41℃でした。これらの差である3.20℃が10 mg/mLの昆虫AFP水溶液のTH値として求まります。 (-> next) (->home)